今週のアニメガタリ Vo.6(11/5~11/11視聴分)

序文

 今週見たアニメについて、週単位でまとめています。

 タイトルは秋アニメ「アニメガタリズ」のリスペクトです。

 適当にテーマで区切って雑記していくスタイルをとります。

 ガチで語りたいものは別記事にしようとか考えているので、結果的に一言感想集です。

 今週はFani通さんに寄稿する評論を書いていたので感想がたまってないのですが。

 Fani通さんの記事はこちら

d.hatena.ne.jp

つうかあ5話

 あまりに最高すぎたのでこれについてだけでも。

 他のアニメほっといてこれだけ見てたくなってしまうレベル。

 いずみ・なぎさのSMコンビがスワッピングを経て険悪になっていた前回。アバンは前回と同様なぎさの見ていた「2人の立場が逆転する夢」、かと思ったらその夢を見ていたのがいずみという展開。この夢を見ていたのはおそらく1回目のスワッピングの後、2回目のスワッピングをする日の朝と思われる。

 喧嘩分かれの後、2人はそれぞれの宿にかえり他の選手たちに自分たちのことを語る流れ。いずみの「私の子」「私以外で喜べと入ってない」発言や喧嘩後の恋人つなぎなど快感ポイントがたくさんある。京都の二人がなぎさに対して「DV夫から逃れられないダメな妻」というツッコミを入れているのは適切だが、同時にこのねじれが二人の正常な関係であることも感じ取れる。結局、なぎさがいずみに謝る形で表面上は仲直りしてAパートは終局。

 続いてBパート。三宅の二人からは「一方的でおかしい」と言わるも、本人たちは「これが正常」といいきるいずみなぎさペア。再び三宅に練習試合を申し込むが、鳥にぶつかりかける。この事故からいずみはなぎさにその命を握られていること、なぎさは握っていることを理解するのだが、ここからの二人の走りのシーンが最高。いずみに限界ぎりぎりのコーナーの攻めを求めてくるなぎさに、それにおびえながらも応じるいずみ。今までと精神的に完全に逆転している二人だが、はた目から見ている取材班などからはいつも通りの関係ととらえられている。このレース中の二人だけの逆転関係というのが最高にたまらない。二人だけの秘密の関係であるうえ、お互いの間ですら言葉にされない、言葉にしたら壊れてしまうような神秘的なもの。そんな関係を二人が持ってしまった、気づいてしまったのである。

 それを端的に示しているのがラストシーン。区間ベストを更新する走りを見せてエンジンを切った後の「いつも通り」のやりとり。明らかにいつもと違う感覚を覚えていながらも、それ口にしたら絶対にいけないことを本能的に悟ったいずみ。彼女が震えるように絞り出した「いつも通り」の高圧的な言葉にどこか優しそうな口調で応えるなぎさ。高山カツヒコの筆が冴えわたる、と同時にヘルメットに隠されて表情すら見えない彼女たちのこの心情の動きを声色だけで演じきった声優陣の演技も光る、素晴らしい名シーンである。絵面は控えめでありながら、記憶に深く刻まれる。3話のクライマックスであるちゆきの泣き顔のドアップとは対をなすような作られ方のシーンでもあり、このアニメの技の多彩さも感じさせる。