序文
3月末です。コロナのあれこれでイベントが延期や中止になって泣くことの多い日々ですが、ましゅまいれっしゅとナナニジのお陰で生きていられてました。
以下は春アニメについての、各作品の軽い紹介、勝手な予想となっています。世界の情勢を受けて放送延期になった作品もあったりしますが、それでも新作は相当な数あるのでビックリします。特に夕方アニメや土日朝帯の新作が多くて各社頑張っているなという印象です。
基本的に深夜アニメ・30分アニメを紹介してます。最近は配信限定とかありますが、実況勢なのでテレビ放送しているものだけでやってます。
公式情報等ソースは確かなものを使うよう心がけていますが、基本は個人的なメモの延長です。なので主観と適当な予想が交じった雑多なものになってますが、今期アニメ視聴の参考になれば幸いです。
オリジナルと原作ものは個人的に次のように分けています。
- オリジナル:上記の原作もの以外。なぞれる原作がないもの。
- 原作もの:別媒体で発表済みのストーリーをアニメでなぞる形式のもの
上記の理由から、ラブライブ!のようなキャラだけ固まってるメディアミックスやソシャゲのアニメ化もオリジナル扱いです。アニメ見てストーリーの展開が気になったときに先取りできるのが原作もの、できないのがオリジナルだと思って貰えればいいです。
この記事は私見バリバリなので、情報だけ欲しい、5分アニメ、朝帯のアニメもカバーしたいという方は「つづきみ」のサイトやアニメイトさんのまとめをどうぞ。
ここでなら今期作品のPVをほぼ全部見ることも可能だったりします。合法的に。
オリジナル
天晴爛漫!
今期のP.Aオリジナルアニメ。アメリカに流れ着いたエンジニアと侍の二人が日本へ帰るため蒸気自動車による大陸横断レースに挑むという活劇ものとなっている。
とにかく設定がいい。大陸横断レースに蒸気自動車に侍と、楽しい要素をできるだけ盛り込んだという感じである。チキチキマシン猛レースとスティールボールランのハイブリッドとなれば面白くならないわけがない。橋本監督×P.A.という組み合わせだとTARITARIやハルチカなど爽やかな青春モノのイメージが強いが、実はクレヨンしんちゃんの映画版を何本も担当してたりするので活劇ものも十八番である。
とにかく楽しいアニメになりそうなのは間違いないのだが、P.A.は冬のA3を春へと延期してしまってるのが気がかりなところ。3Hzがヤバいだけと信じたいが、ネックであることは間違いない。
社長、バトルの時間です!
- 監督:池下博紀
- シリーズ構成・脚本:猪原健太
- アニメーション制作:C2C
一時期よくCMをやっていたアプリゲームが原作のアニメ。
元のゲームは角川原作ということで舞台は異世界であり、冒険者たちの所属する会社の社長をやるというタイトル通りの内容となっている。
始まったばかりのゲームであり、設定以上のストーリーが売りになっているという話も聞かない。角川の肝いりということで、角川10話枠にも似たコミカルなノリもするが全ては未知数である。制作がはるかなやぼっちのC2Cということで、可愛さは安定してくれるはず。
プリンセスコネクト!Re:Dive
- 監督・シリーズ構成:金崎貴臣
- 助監督:春藤佳奈
- アニメーション制作:CygamesPictures
サイゲのアプリゲーが原作のアニメ。一度無印の方は終了していただけにこっちもいつ終わるのかと思っていたが、気づいたらアニメになってしまっていた。
「目を覚ましたら異世界にいた主人公が少女たちとギルドを立ち上げる」という、王道も王道な導入から始まるファンタジーである。
シャドバやグラブルと比べるとそれほどでもないが、CyGamesのコンテンツ内ではかなり有名な方。監督に金崎氏を呼んでおりギャグ色強めでいくようだが、今期は他にも異世界ファンタジーかつアプリゲーム原作というのが多いので個性が出せるか。
白猫プロジェクト ZERO CHRONICLE
- スーパーバイザー:角田亮二(コロプラ)
- 監督・脚本:神保昌登
- アニメーション制作:project No.9
有名アプリゲームのアニメ化。二つの国が舞台で闇の王とかが出てくる、ド直球に王道なファンタジーものとなっている。
コロプラのキラーコンテンツだけに力が入ってるのは分かるが、やはり気になるのはストーリーが本格派風味なところ。PSO2の新作アニメもそうだったが、ゲームの大作シナリオは序盤の視聴者獲得争いで負けてしまいがちである。監督が神保さんということで、1話から掴んできてくれる演出を期待したい。
LISTENERS リスナーズ
今期のアニメイズム枠、前半。異形の生命体とそれに対抗する戦闘ロボが出てくるという、この枠らしい世界観のオリジナルアニメとなっている。
カゲロウプロジェクトのじんやエウレカの佐藤大が脚本ということで、音楽、とくにロックがテーマとなっているらしい。
アメコミとジャパニメーションを合わせたようなイメージビジュアルがなかなか活かしているが、世界観や売り文句は正直聞き飽きた感がある。
登場キャラクターが普通より多めなのが気になるので、群像劇的な話になってくれると嬉しいが。
BNA ビー・エヌ・エー
今期の+Ultra枠。獣人と人が共存している社会を舞台にしたハードボイルド風味な物語らしい。といっても制作陣的にサスペンスより歌舞伎に寄っていきそうだが。
吉成曜、中島かずきとTRIGGERアニメではド定番な2人だが、監督・脚本という組み合わせで制作するのは初。どちらも実績はある人達だが、中島とTRIGGERという組み合わせはプロメアという前例があるのが個人的に懸念となるところ。設定的に「差別」のような話を持ち出す可能性はとても高いが、正直中島かずきには二度と手を出してほしくない種類の話ではある。
とりあえず、吉成曜の力で画面の見やすさはプロメアより改善してほしい。
アイドリッシュセブン Second BEAT!
アイナナの2クール目。1クール目が評判通りの良ストーリーを活かした良アニメであり、スタッフも特に変更ないので今期も期待したい。
アルゴナビス from BanG Dream!
- 監督:錦織 博
- シリーズ構成・脚本:毛利亘宏
- アニメーション制作:サンジゲン
Bang! Dreamの男版のアニメ化。TBSのスーパーアニメイズム枠となっている。
本家BanG Dream!におけるポピパに相当する立ち位置のバンドだけあって、ポピパっぽいキラキラドキドキを主軸にしたような1話のあらすじになっているが、美少女だから通用したあれを男子で再現する気なのだろうか。枠が枠だけに被りもあり、本家ほどバズれるかは微妙なところ。
文豪とアルケミスト~審判ノ歯車~
- 監督:渡部穏寛
- シリーズ構成・脚本:熊谷純
- アニメーション制作:オー・エル・エム
DMMのゲームが原作のアニメ。
世界を侵食する怪物と転生した文豪たちが戦うという、某文豪とついた異能バトル漫画と某刀剣を掛け合わせたような内容になっている
原作
波よ聞いてくれ
今期のアニメイズム、後半枠。深夜ラジオをテーマにした、お仕事漫画が原作となっている。
「トークが面白かったド素人を連れてきてパーソナリティにしてしまう。」というのは面白いうえに深夜ラジオ的に「ありえそう」な状況なのがとても良い。
原作はアフタヌーンに連載されており、マンガ大賞にも3回ノミネートされたりと実力は折り紙付き。PVで流れる主人公の声がいい意味で可愛いさの薄い、非情に深夜ラジオっぽい声なのもあって、ラジオ好き的にはとても気になる作品である。
球詠
今期のきらら枠にして野球枠。
日常もの要素より野球要素の方が強いらしく、「誰も取れなかった魔球を投げる女」と「それを取れるキャッチャーの女」が出会うという野球もののド定番のような導入となっている。
放送前から出演声優による活動が積極的に行われていたりと宣伝は活発だが、野球アニメを名乗るとなると作画が気になるところ。制作はあまり目立った実績のあるところではないが、はたして。
継つぐもも
- 監督・シリーズ構成:倉谷 涼一
- お色気アニメーター:安田好孝
- アニメーション制作:ゼロジー
誰も予想していなかったであろう、つぐももの2クール目。
クラウドファンディングの力を借りてお色気マシマシにしたらしく、お色気アニメーターという専門の役職までついていたりする。
1期のときからコメディ・バトル・えっちさと三拍子そろった大変よい作品だったので、2期は更に伏線となっていた母親の掘り下げなど期待したい。
放課後ていぼう日誌
今期の動画工房アニメ。筋トレ、地学と来て今度のテーマは釣り。雰囲気はきららっぽいが、掲載誌は秋田書店の系列である。
安心安定の動画工房美少女枠なのだが、今期の動画工房が「イエスタデイを歌って」と同時に作っているのが気になるところ。
アルテ
コミックゼノンの漫画が原作のアニメ。中性イタリアを舞台に、少女が画家を目指すストーリーとなっている。
元の作品が結構人気なのか、なかなか気合の入ったスタッフ陣に加え、イタリア大使館の後援まで取り付けていたりする。
美術面も相当凝ってるようなので、イタリア(フィレンツェ)の綺麗な町並みを背景で堪能できることを期待したい。
ギャルと恐竜
- シリーズ構成・シリーズ監督:青木純(スペースネコカンパニー)
- プロデューサー:小荒井梨湖、米澤明
- チーフプロデューサー:須藤孝太郎、古川慎
- アニメーション制作:スペースネコカンパニー・神風動画
今期のキンレコ枠。タイトル通り、ギャルが恐竜を拾って共同生活をする話である。
放送形態がかなり特殊で「アニメ・実写同時放送」と謳われている。制作にスペースネコカンパニーが入っているところから見て、ポプテピピックのようになるのだろうか。
新サクラ大戦 the Animation
言わずと知れたサクラ大戦の新作ゲームのアニメ化作品。旧作のサクラ大戦アニメはTBS放送だったが、今回はMXとなっている。
スタッフも人気作らしくがっつりベテランを据えた布陣となっており、気合が伺える。
何もなければ間違いなく人気作になるはずであり、これがコケるかいなかが今期の出来を測る試金石になると思われる。
イエスタデイをうたって
テレビ朝日による新しいアニメ枠、NUMAnimationの第一作。冬クールの虚構推理と同じ時間帯に改めて枠を創設という、頭のおかしい編成である。テレ朝は寒いタイトルをつける前に30分遅らせてMXとの被りを解消しろ。
枠はともかく、作品的には集英社の人気だった漫画が原作となっている。「だった」というのは、連載が2015年に終了しているから。連載開始の1997年から足かけ18年続いた(休載が多かったというのもあるが)人気作品である。大卒フリーターの主人公を中心にした人間ドラマが描かれる。
往年の漫画ファンには待望のアニメ化ということで、制作も気合が入っている。動画工房に藤原監督という強力タッグに加え、あんハピやゆるキャン△の田中仁を脚本として招聘しており、万全といってよいだろう。
動画工房の十八番であるきらら的日常系ではないが、エッセンスは十分活かせそうな題材なので期待値は高い。放課後ていぼう日誌と同時というのだけが気がかりか。
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
- 監督:井上圭介
- シリーズ構成:清水 恵
- アニメーション制作:SILVER LINK.
今期のなろう原作アニメ。長いタイトルだが、通称は「はめフラ」らしい。
なろう系の中でも特に「悪役令嬢もの」と呼ばれるジャンルであり、ジャンルの内容を端的に表現したタイトルとなっている。「既定路線で進めば待っている破滅という運命から逃れるため、少女があがく物語」と表現すると劇的だが、PVの雰囲気はかなりコメディタッチである。
「悪役令嬢もの」は数年前からなろうでは人気があり、ここ最近ではマス向けにもフィーチャーされてきている。その中でも初めてアニメ化される今作がこのジャンルの試金石となることは間違いない。これからのジャンルの趨勢を決める一作であり、注目度は高い。
かくしごと
「絶望先生」以来、ひさしぶりの久米田庫治原作アニメ。
しかし、制作スタッフ的には絶望先生と共通点も特になく、PVから受ける雰囲気も全く違うものになっている。このあたりの「別物感」は残念と言うべきか幸いと言うべきか。
久米田庫治本人は間違いなく「幸いだ」と言いそうだが、世間的にもそうなってほしい。
神之塔 -Tower of God-
- 監督:佐野 隆史
- 副監督:花井 宏和
- シリーズ構成:吉田 恵里香
- アニメーション制作:テレコム・アニメーションフィルム
Web漫画が原作のアニメ。タイトルから中国勢の雰囲気があるが、実は出身は韓国であり、日本ではLINEマンガの看板作品。
少年主人公が様々な人と出会いながら塔の各階にある試練に挑み、頂上を目指すという、ダンジョンRPGのようなあらすじとなっている。
世界的な人気作品で日韓米で同時展開というワールドワイドさを見せているが、日本での評判はあまり耳に入らないので実態は未知数。今期の中ではダークホースに位置するのだろうか。
最近はハオライナーズのアニメもめっきり減ってしまったため大陸の息吹を感じられておらず、その点からも期待したい作品。
八男って、それはないでしょう!
- 監督:三浦辰夫
- シリーズ構成:宮本武史
- アニメーション制作:シンエイ動画,SynergySP
今期のなろう原作アニメのひとつ。タイトル通り、主人公が貴族の八男に転生するという物語となっている。
ただの無双ものというわけではなく貴族社会の権謀術数に巻き込まれたりするようだが、その辺のリアリティラインが分かれ目だろうか。
OPにデーモン閣下×宝野アリカのデュエットというとんでもない変化球を据えてきているが、これがピークにならないでほしいところ。
グレイプニル
講談社のバトル漫画が原作のアニメ。
突然能力に目覚めた少年がデスゲームに巻き込まれるという、今期でいうとダーウィンズゲームのような内容となっている。
ダーウィンズゲームはうえしゃまつぐつぐの怪演で面白くなっていたが、今作では花澤香菜と東山奈央が悪い声を聴かせてくれそうなので期待したい。
富豪刑事 Balance:UNLIMITED
- 監督:伊藤智彦
- シリーズ構成・脚本:岸本 卓
- アニメーション制作:CloverWorks
今期のノイタミナ枠。
ここ最近、斜め上の企画が多いノイタミナだが、これもかなり謎のチョイスである。
原作は1975年に連載されていた、筒井康隆の往年の人気作の一つ。2005年にドラマ化されたのをきっかけに読んでみたが、内容は正直ミステリーというよりギャグに近い。ドラマは主人公の性別を女性に変えていたが、今回のアニメでは原作通り男性の様子。
正直骨董品に近い作品をなぜ取り出したのかは分からないが、スタッフは「僕街」のコンビと無駄に豪華である。さすがに40年以上前の作品をそのままアニメ化するわけではなく現代風にアレンジしてるようであり、ガジェット情報サイトのギズモードが監修で入ったりもしている。この辺のアレンジがどのくらい上手く行くかが鍵か。
啄木鳥探偵處
創元推理文庫の人気シリーズが原作のアニメ。
石川啄木と金田一京助が探偵役となって謎を解くという内容になっている。
渋いとも地味とも言えるような内容なのだが、構成に91daysや僕だけがいない街、ジョーカーゲームの岸本氏が入っているのが気になるところ。
「ミステリものは20分のテレビアニメに向いていない」というのが通説であるが、ひっくり返してほしい。
かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~
- 監督:畠山 守
- シリーズ構成:中西やすひろ
- 制作:A-1 Pictures
かぐや様の2期。思ったより人気になった1期から特にスタッフに変更のない、純粋な2期である。
1期は「OP:鈴木貴之」という隠し玉でまず話題をかっさらえた印象だが、その分2期に対するハードルは上がっている。そこをどう飛び越えていくのかに注目したい。
ノーガンズ・ライフ
TBSモクヨル枠、前半。2019秋に放送されていたものの分割2クール目となっている。
前期はハードボイルドさはいいがやや話の目的が分かりにくい退屈さがあったので、もう少し大きな流れの話を見せてほしい。
キングダム
- 監督:今泉賢一
- シリーズ構成:高木 登
- アニメーション制作:ぴえろ/スタジオ サインポスト
大人気漫画原作アニメ、3クール目。
NHKの日曜深夜枠なので実況勢的には見辛い枠だが、NHKはいつまでこの枠を続けるんだろうか。
邪神ちゃんドロップキック’
あの邪神ちゃん、まさかの2期目。「2000枚売れたら2クール目」という公約を立てていたが、本当に実現してしまうとは。クラウドファンディングで3000万集めたりふるさと納税で1.8億円を集めたりと、金のある層をしっかりと掴んでいるらしい。
基本がキャラコントなのでマンネリ化が心配だが、一応新キャラが追加されている。
食戟のソーマ 豪ノ皿
食戟のソーマ、5期目。
4期のラスト、ソーマたちが進学したところから始まるのだが、原作漫画はそこからの章がとても微妙な感じのまま打ち切りの様な終わり方をしてしまっている。
作画や演技で原作の盛り上がらなさがどれくらい誤魔化せるかが気になるところ。
ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld
- 監督:小野学
- 助監督:佐久間貴史
- 制作:A-1 Pictures
やっとたどり着いたSAOのアリシゼーションの最終章。
前期で現実と仮想世界がリンクしてやっと面白くなり始めたと思ったら終わってしまったので期待値は高い。しかし、ここから1クールあの戦争を引っ張ると思うとそれはそれで長いので、サクッと終わらせて後はみんなでお風呂に入る回にしてほしい。
フルーツバスケット 2nd season
- 監督:井端義秀
- シリーズ構成:岸本 卓
- アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
分割されていたフルバスの2クール目。
制作スタッフも変わっていないが、岸本卓が今期3作品も構成担当なのが気になるところ。ご自愛してほしい。
本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません
本好きの分割2クール目。分割なのでスタッフも変動なし。
なかなかゆっくりと進んでる印象でいまだに本もできていないわけだが、はたして2期で完成するのだろうか。というか、いつ司書になるのだろうか。
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完
- 監督:及川 啓
- シリーズ構成:大知慶一郎
- 制作スタジオ:feel.
ついに来た、俺ガイルのアニメ、最終シリーズ。
色々あったので1期からは制作会社も監督も構成も変わっているが、ここまで来たらもう完結まで作るだけ、という感じである。