序文
10月です。夏アニメは高松・稲垣・岸によるギャグアニメ頂上決戦やハッピーシュガーライフ、スタァライトとやばいアニメが目白押しでした。個人的にはルパン三世Part5が終わったことが地味に辛いところですが、どれだけ別れが辛くてもまた新たな出会いがあるのがアニメとオタクの宿命。秋アニメは9/30から始まる上にビッグタイトルが目白押しという特濃な内容となっているので楽しみでしかたないです。
以下は秋アニメについての、各作品の軽い紹介、勝手な予想となっています。深夜アニメ・30分アニメを基本にして紹介してるので、朝帯や夕方アニメ、5分アニメには抜けがいくつかあります。公式等ソースの確かなものから得た情報を使うよう心がけていますが、基本は個人的なメモの延長です。なので主観と適当な予想が交じった雑多なものになってますが、今期アニメ視聴の参考になれば幸いです。前半がオリジナルアニメ、後半が原作モノになります。
原作ものとオリジナルは個人的に次のように分けています。
原作もの:別媒体で発表済みのストーリーをアニメでなぞる形式のもの
オリジナル:上記の原作もの以外。なぞれる原作がないもの。
ラブライブ!みたいなキャラだけ固まってるメディアミックスやソシャゲのアニメ化もオリジナル扱いです。アニメ見てストーリーの展開が気になったときに先取りできるのが原作もの、できないのがオリジナルだと思って貰えればいいです。感覚で分けてるのであてはまらないものも何個かありそうですが。
この記事は私見バリバリですが、情報だけ欲しい、5分アニメ、朝帯のアニメもカバーしたいという方は「つづきみ」のサイトをどうぞ。
ここでなら今期作品のPVをほぼ全部見ることも可能だったりします。合法的に。吉田アナの喋りとかPV関係ないパートは若干邪魔かもしれないけど。
オリジナル
あかねさす少女
監督 玉村 仁
シナリオ原案 打越 鋼太郎
シリーズディレクター アベユーイチ
シリーズ構成・脚本 ヤスカワショウゴ
アニメ制作 ダンデライオンアニメーションスタジオ/十文字
アニマックス開局20周年記念番組。
どうも似たような名前の役職が多くて難しいのだが、スマホゲームと連動した展開があるせいでごちゃごちゃしてるらしい。打越氏の原案はスマホゲームの展開まで見越したもので、それをさらにヤスカワ氏がアニメ用に構成しなおしているというところか。監督とシリーズディレクターがいるのはよくわからないところだが、監督の玉村仁氏が過去作(落第騎士・六畳間・妹さえ etc)でとってきた体制を踏襲してるらしい。やりやすいのだろうか。
シリーズディレクターのアベユーイチ氏は実写、CG作品の方面が主の人。ダンデライオンの作品とも縁が深い。十文字の方はアニメ制作会社。要するにCG制作会社とアニメ制作会社の共同制作である。この体制はえとたまの白組×エンカレッジフィルムと同じなので映像クオリティは期待できるのだが、CMでCGのほうをほとんど見せないのはちょっと気になる。
アニマックスはこの企画に相当気合が入ってるらしく、CMもかなり打っている。打越氏とアニメというとパンチラインを思い出すが、今回はヤスカワ氏が構成で参加しているのでアニメとしてのまとまりもよくなるはず。主演が「名作しか主演しない」でおなじみの黒沢ともよというのも非常に気になるところであり、期待したい。
RELEASE THE SPYCE
監督 さとう陽
アニメ制作 Lay-Duce
ポニーキャニオンによるスパイものアニメ。女子×スパイというとやはり2017年の傑作「プリンセス・プリンシパル」を思い出してしまうが、時期を考えると後追いとかではない(はず)。この流れ、まどか→ゆゆゆのときも見た覚えがあるし、タカヒロ氏はそういう星のもとに生まれているのだろうか。
ゆゆゆの方は岸監督・上江洲構成という定番タッグによる作品というイメージが強かったが、今回はタカヒロ氏がそのままシリーズ構成も担当している。OPの曲調などから見るにシリアスよりコメディ寄りの内容になっているようだが、タカヒロ氏がただのキャッキャウフフで終わらせるとは思えない。なもり絵のかわいい顔からグロが飛び出す可能性も十分ある。というか、そっち方面を期待したい。制作にクラクラのLay-Duce、監督は作画畠のさとう氏ということで作画の方は心配ないと思うので、タカヒロ氏の脚本次第だろうか。
色づく世界の明日から
監督 篠原俊哉
シリーズ構成 柿原優子
アニメ制作 P.A.WORKS
P.A.Worksのオリジナルアニメ。いちおう10周年の記念作品の一環なのだろうか。
凪のあすからの篠原監督再び、という触れ込みだが、シリーズ構成が岡田マリーから柿原優子女史に変わっているので凪あすとはテイストがかなり違いそう。
柿原女史はマリーと違って原作ものの安定感で有名だが、オリジナルの参加作品には「月がきれい」という傑作がある。今回もジュブナイルな設定の作品のようなので、傑作が生まれる可能性は高い。「色覚のない女の子」という主人公像と「色づく世界」とついたタイトルの組み合わは、「涙をなくした少女」と「True Tears」という組み合わせとのアナロジーも感じる。まさにP.A.Worksの10周年にはふさわしいのではないだろうか。
夏にはCANAANの安藤監督を呼び戻して「天狼」という名作を作ってくれただけに、こちらにも大いに期待したい。
閃乱カグラ SHINOVI MASTER -東京妖魔篇-
監督 柳沢テツヤ
シリーズ構成 脚本 北島行徳
アニメ制作 ティー・エヌ・ケー
まさかまさかの閃乱カグラのアニメ2期。漠然と「やらないかな」と思ってはいたが、本当にやるとは。1期の放送が2013年の冬なので5年越しの悲願達成である。2013冬がどのくらい前かわかりやすく言うと、ラブライブ!の1期のアニメが放送されていたのがちょうど同じクールでありガルパンが放送された次のクールかつ進撃の巨人の一つ前のクール。本当に隔世の感がある。これら3作の映画やらゲームやらの展開は露出が多かったので語るまでもないだろうが、カグラの方も静かに着実に息長くやっていたらしい。最近だとピンボールゲームとか出してた。
制作陣は一期から総とっかえだが、監督も構成もベテランなので問題はないはず。むしろゲーム版のシナリオライターでもある北島氏が構成担当のため、より原作に近い雰囲気になる可能性もある。ティー・エヌ・ケーは「精霊剣舞」「ダイミダラー」といった過去作から見てもぴったりの制作会社であり、期待は高い。
ソラとウミのアイダ
監督 濁川敦
シリーズ構成 山田隆司
アニメ制作 トムスエンタテインメント
半年ほど前からCMだけ流れていたアニメ。「宇宙漁師候補生」と呼ばれる少女たちを育成するシミュレーションゲームが原案となっている。異世界から侵略してくる謎の生命体とのバトルが宇宙空間に浮かんだ漁場で魚を捕獲するアクションに置き換わった形であろうか。
あまり羽振りがいいゲームという印象はないが、制作陣は実はかなり豪華。監督の濁川氏はあにトレや実は私は。の監督。構成の山田氏は特撮や実写界隈でも脚本を担当するかなりのベテラン。プリキュアシリーズの構成をしたこともある。スタッフから見るに、夕方帯やニチアサのような雰囲気になりそうな予感がする。
スマホゲーム原作のアニメは刀使ノ巫女やウマ娘(ゲームはまだ来ないけど)と当たりが多かった印象のある2018年。これもぜひいい結果を出してほしい。
叛逆性ミリオンーアーサー
監督 鈴木 洋平
シリーズ構成 玉井☆豪
アニメ制作 J.C.STAFF
スクエニの人気スマホゲーム「ミリオンアーサー」のアニメ。実在性(実写)と弱酸性(ちょぼ漫画原作の5分アニメ)という変化球が続いていた今作だが、満を持してのアニメ化である。監督に鈴木氏、制作にJ.Cという組み合わせは変猫や下セカ、最近ならプラネットウィズと多岐にわたるジャンルで傑作を生んできた盤石な組み合わせ。そこにモモキュン・ビキニウォリアーズで構成をしていた玉井豪氏が参加している。「アーサーだらけの世界」というちょっとギャグよりの世界観が原作であることも考えると完ぺきな座組といえる。スクエニは2018年前半で「刀使ノ巫女」という神アニメを作っているだけに期待値も高い。
SSSS.GRIDMAN
監督 雨宮哲
脚本 長谷川圭一
アニメ制作 TRIGGER
平成初期の特撮作品「電光超人グリッドマン」のリバイバルアニメ化。四半世紀過ぎてからの復活ということで、なかなか人気らしい。
TRIGGERというとキルラキルのイメージがいまだに根強いらしいが、絵の雰囲気は「異能バトルは日常系のなかで」に近い。まあ監督はキルラキルの助監督なんだけど。
監督は今回が初監督の人。といってもキルラキルの助監督やメカ作監など作画方面ではかなりベテランな人だが。そこに特撮方面で活躍する長谷川氏が入るということで、「作画畠の監督+脚本ベテラン」という名作の生まれやすい座組。
当時は最新のガジェットだったネットを取り上げる先進性があったわけだが、今やネットくらいは爺さん婆さんでもやる時代。個人的にはAI、AR、IoTくらいまでは取り込んでほしいが、はたしてどの辺まで盛り込んでくれるのか、気になるところ。
メルクストーリア -無気力少年と瓶の中の少女-
監督 追崎史敏
シリーズ構成・脚本 追崎史敏 内田裕基 雨宮ひとみ
アニメ制作 エンカレッジフィルムズ
中国からの使者、ハッピーエレメンツのゲームが原作のアニメ。
ハピエレのゲームが原作のアニメといえば春の雄「ラストピリオド」が思い出される。あちらはあらすじの時点でギャグ主体の楽しいアニメだったが、こちらは真面目な内容になる様子。原作もストーリーの面白さを売りにしたRPGのようなので、それを踏襲するのだろうか。監督に大ベテラン追崎氏を迎えており、気合は十分といったところか。ハピエレは夏のファントワが少し残念な感じだったのでここで本領を見せてほしい。
RErideD-刻越えのデリダ-
監督 佐藤卓哉
シリーズ構成 古怒田健志
アニメ制作 GEEKTOYS
近未来を舞台にしたオリジナルSFアニメ。革新的な自律機械のフレームワークを築き一躍有名になったエンジニアが主人公というのは非常に興味深い。「欠陥性に気づいて指摘したけど却下された」という冒頭の流れも何とも言えないリアリティがある。
監督の佐藤氏、構成の古怒田氏は共にベテラン。制作のGEEKTOYSは聞きなれない会社だがPVを見る限り気合が入ってるようなので期待値は高い。
ゾンビランドサガ
監督 境 宗久
シリーズ構成 村越 繁
アニメ制作 MAPPA
9月に入ってからいきなり発表されたオリジナルアニメ。
突然の登場ながらエイベックスピクチャーズ・MAPPA・Cygamesの3社による共同プロジェクトということで、資本的にはかなり気合が入ってるらしい。とはいえ、スタッフより関係各社の名前が先に来るのはスタッフの経歴だけだと煽りになる要素が薄いからだろうか。監督の境氏は演出を主にしている人であり、ワンピースの映画版の監督などもしたことがある実力派だが、テレビアニメの監督は初。構成の村越氏は実写映画の脚本などをしたことはあるがアニメの構成は初。スタッフでの引きは正直弱い。しかしどちらも実力は十分なようなので各社の選別眼を信頼したいところである。
宣伝は派手に「新感覚ゾンビアニメ」と銘打ってるが、「新しい」という感覚など麻痺しかけているゾンビ業界にどんなものを持ってきてくれるのだろうか。
DOUBLE DECKER! ダグ&キリル
監督 古田丈司
シリーズ構成・脚本 鈴木智尋
脚本 吉田恵里香
アニメ制作 サンライズ
サンライズのオリジナルアニメ。タイトルの「Decker」は刑事(でか)とかかっており、要はバディー刑事もの。ぱっと見では真面目な感じもするが、どうも半分はギャグでできているらしい。
キャラデザとか雰囲気からタイバニを思い出すせいか、現段階では女性人気が高い様子。確かに監督も脚本もタイバニの関係者なのだが、主要バディー3組中2組は女性ペアなので別に腐向けというわけでもないらしい。刑事ものかつオリジナルアニメというのはあまりないので頑張ってほしい。
BAKUMATSU
監督 渡辺正樹
シリーズ構成 横谷昌宏
アニメ制作 スタジオディーン
TBSモクヨル枠。わりと男性ターゲットの作品が多かったモクヨルなのだが、今期は前後の枠を両方とも女性をターゲットにした作品にするという路線変更がなされている。このアニメも原案は女性向けの恋愛アプリゲーム。イケメン化された幕末の偉人と恋愛するという、古典的というか、もはやジャンル化してるような設定を売りとしている。すでに500万ダウンロード突破しているということで、やはり幕末というのはテッパンなのだろうか。
企画ターゲットは女性とされているが、スタッフは男性が見ても面白いものを作ってくれそうな実力者ぞろい。カドの監督にリゼロの構成、制作は老舗のスタジオディーン。ジャンルも原作の有無も関係なく面白いものを作ってくれるという安心感がはんぱない。逮捕騒動や「アニメリコ」という唐突な枠名に動揺が止まらなそうなモクヨルだが、ここでひとつ盛り返してほしいところ。期待したい。
INGRESS THE ANIMATION
監督 櫻木優平
脚本 月島総記/月島トラ/赤坂創
副監督 入川慶也
アニメ制作 CRAFTAR
「ノイタミナ」に続くフジテレビの新しいアニメ放送枠「+Ultra」の作品第一号。世界的なゲーム「Ingress」をモチーフにしたオリジナルアニメとなっている。
IngressはARを利用したスマホ向けのゲーム。ポケモンGOが配信されたときに話題になっていたので知っている人も多いかもしれない。2つの陣営に分かれて「ポータル」という現実世界の建物やアイコンとリンクしたオブジェクトとそれに付随する土地を奪いあうという、要するにAR陣取りゲームである。ARは現実と虚構の境を曖昧にして「現実性」を腐食させる、というのはSAOの劇場版で語られていた話だが、実際このゲームでも嘘か本当かわからないリアルなもめ事の噂がいくつかある。そんな背景を踏襲してか、アニメのストーリーもダークな雰囲気となっている。
監督の櫻木優平はCG方面で若手カリスマのような立ち位置にいる人。制作会社のCRAFTARがCG制作会社ということで、これもCGアニメになる様子。脚本陣もゲームのシナリオをメインに活動しているライター集団であり、TVアニメの経験が未知数というのは気になるところ。
この手のアニメ放送枠戦略は人知れず息を引き取っているケースが多いのだが、フジテレビはノイタミナをしっかり続けてるという自信があるから踏み切れるのだろうか。題材は面白いので頑張ってほしいが果たして。収録の方はすでに終了しているということで、だいぶ早めにつくっているらしい。
宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち
製作総指揮 西﨑彰司
監督 羽原信義
副監督 小林誠
シリーズ構成 福井晴敏
アニメ制作 XEBEC
以前にやっていた映画の続編。映画の時点でだいぶ古参以外に訴求できてないようだったが、ちょっと厳しくないだろうか。
学園BASARA
監督 大原 実
シリーズ構成 三浦浩児
制作 ブレインズ・ベース
BASARAシリーズの最新作。よく知らなかったのだが、このシリーズは相当はっちゃけてるところがウリらしい。アニメの設定である「もしもBASARAの戦国武将が学生だったら」というのも要するに大喜利の振りであり、盛大な一発ネタである。
監督の大原氏は18ifで5話の監督を務めていた人。結構ホラーとギャグの中間みたいなオチ話だったが、そういうのが好きなのだろうか。ドストレートなギャグをやるという印象ではないのだが、はたして。
原作あり
となりの吸血鬼さん
監督 秋田谷典昭
副監督 福島利規
シリーズ構成 髙橋龍也
アニメ制作 Studio五組×AXsiZ
コミックキューン連載の漫画が原作のアニメ。ロリ吸血姫と女子高生が同居生活するという安心安定な設定。今期はきらら枠であるアニマエールがストーリーに傾倒した方向性を取ってるようなので、キューンにはぜひ日常系の王道を見せてほしい。城下町のダンデライオンの秋田谷氏を監督に、刀使ノ巫女で神脚本を見せてくた高橋氏を構成にということで、スタッフも安心そのもの。同居コメディ枠として「うちのメイドがウザすぎる」があるのでパイの取り合いが起きそうなのが痛いが、頑張ってほしい。
転生したらスライムだった件
監督 菊地康仁
副監督 中山敦史
シリーズ構成 筆安一幸
アニメ制作 エイトビット
正統派なろう原作アニメ。死んだ人間が別世界でスライムに転生するという正真正銘の「転生」ものでもある。スライムという語感のせいでなんとなく緩い感じがするが、実際は戦闘要素もかなりあるらしく、実際PVではスライムがすごいアクションをしている。
今期はほかのラノベ原作にビッグタイトルが多いせいで目立ちにくいが、こちらの人気も相当であり、すでに発行部数も600万部超えてるらしい。それを受けてかスタッフも相当気合が入っており、監督・制作はISの組み合わせ、さらに少女終末旅行などのふでやす氏が構成に加わるという形になっている。スライム以外の登場人物の関わり方など気になるところも多く、秋の原作物ではかなり気になってる作品の一つ。
寄宿学校のジュリエット
監督 宅野誠起
助監督 臼井文明
シリーズ構成・脚本 吉岡たかを
アニメ制作 ライデンフィルム
アニメイズム枠前半。週刊少年マガジンのラブコメが原作となっている。「ジュリエット」というタイトルからわかる通りシェイクスピアのロミオとジュリエットを翻案した作品となっている。まあ「原案」なのでシェイクスピアの原作とはかなり違うのだろうが。ウェストサイドストーリーしかり、なぜロミジュリ翻案ものというのは作り続けられるのだろうか。やはり「敵対する2つのグループに所属する者同士による、ばれてはいけない恋愛」というサスペンスな要素のある舞台設定が秀逸だからだろうか。
監督・助監督・制作は山田くんと七人の魔女、うどんの国といったライデンフィルムの原作ものでは定番の座組となっている。ここにさらに吉岡たかを氏が入るということで、スタッフの選別には隙がないという印象。設定的にも面白そうなのだがオチをどこに持っていくのかわからないのが気になる。
うちのメイドがウザすぎる!
監督 太田雅彦
シリーズ構成 あおしまたかし
アニメ制作 動画工房
今期の日常系アニメ戦争参加者の一作。きららからの刺客「アニマエール」と同様に動画工房が制作している。「金髪ロシア幼女×変態メイド」で送るおしかけ同棲コメディという紹介であり、掲載誌も月刊アクションなので日常系の中でもギャグに軸を置いた方向の作品らしい。沼倉さんのメイドがまんまという印象である。
スタッフは監督太田、構成あおしま、音楽三澤、という太田トリオと称される安定の座組となっている。動画工房ではほぼほぼお馴染みのメンツであり、安定感は抜群。動画工房の同時制作がちょっと気になるが、内容にはなんの不安もない。
ゴブリンスレイヤー
監督 尾崎隆晴
シリーズ構成・脚本 倉田英之
脚本 黒田洋介
アニメ制作 WHITE FOX
人気ラノベが原作のアニメ。よく「なろう産」と誤解されているが、正確には5chへ投稿されたスレッドが原案であり、それを同投稿者が小説に纏めたものである。まおゆうと似たような出自である。
元がアンダーグラウンドなせいかだいぶダークな要素が強いらしい。他の特徴としてキャラの名前が一切出ず役職で呼ばれるというのもあるが、まあアニメになるとあんま関係ないところではある。
監督・制作会社は少女終末旅行の座組。そこに倉田氏、黒田氏が加わるということで、スタッフは盤石といったところ。原作人気があるだけに残念な出来になると手のひら返しが怖いが、果たして。
やがて君になる
監督 加藤 誠
シリーズ構成・脚本 花田十輝
アニメ制作 TROYCA
コミック大王の百合漫画が原作のアニメ。原作は百合界隈では絶大な支持がある作品であり、TLでもたびたび名前を見かける。
監督・制作は櫻子さんの組み合わせ。そこに構成で花田氏が加わるということで、作画・演出・脚本すべて間違いない盤石な布陣というところ。特に花田氏と繊細な青春モノは非常に相性がいい。原作人気・放送枠から考えても今期の覇権を狙える一作。
アニマエール!
監督 佐藤雅子
シリーズ構成・脚本 志茂文彦
アニメ制作 動画工房
今期のきらら枠。「チアリーディング」を題材としている。
安定の動画工房という感じだが、監督の佐藤雅子女史がいままでにないアクセントとなっている。作画畠で初監督の彼女とベテランの志茂氏という組み合わせということで名作が生まれやすい座組。チアシーンに本物のプロを召集しているということなので、その辺も期待できそう。今期は美少女癒し枠も激戦区と化しているがきららの風格を見せてほしい。
ゴールデンカムイ
監督 難波日登志
助監督 川越崇弘
シリーズ構成 高木登
アニメ制作 ジェノスタジオ
春アニメだったゴールデンカムイの分割2期後半クール。前半の終わり方があまりに最終回感がなかったので、当たり前といえば当たり前という感じの2期なのだが。
1期は毎回が楽しい話の連続で面白かったが、終わりどころが全く見えなかったのが気になったところ。原作が終わってないだけにオチの持ってきどころは難しいと思うが、頑張ってほしい。
俺が好きなのは妹だけど妹じゃない
監督 古川博之
シリーズ構成 百瀬祐一郎
アニメ制作 NAZ×マギド・ドラグリエ
富士見ファンタジア文庫のラノベが原作のアニメ。タイトル通りの妹もの、かつ最近増えたラノベ作家がテーマの作品にもなっている。とはいっても主人公は「ラノベ作家志望の学生」というだけでラノベ作家ではないのだが。彼の妹である完璧美少女がうっかりラノベの大賞を取ってしまったところから物語が始まる。ファンタジア文庫大賞ってそんな簡単に取れるのか?
ひたすらメインヒロインである妹の可愛さでせめるワンマンスタイルが売りらしく、確かに絵だけでもPVで動いてもめっちゃ可愛い。近藤玲奈の演技もど真ん中の美少女という感じでよい。すでに1話の先行上映会を中止するという「やらかし」が発生しているが、頑張ってほしい。
ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風
総監督: 津田尚克
監督: 木村泰大・髙橋秀弥
シリーズ構成: 小林靖子
アニメ制作 DavidProduction
もはや何を言うまでもないジョジョのアニメ。ついに5部である。制作体制もこれまでと特に変わらず。構成の小林女史が抜けていないというのもうれしいところ。原作通り作れば面白いというのでずるい原作だし、なにも心配はないのではないだろうか。
CONCEPTION 俺の子供を産んでくれ!
監 督 元永慶太郎
シリーズ構成 柿原優子
アニメ制作 GONZO
スパイクチュンソフトのゲームが原作のアニメ。ひっどいタイトルだが、原作は別にアダルトゲームではない。ヒロインと2組になって「星の子供」を作ることでケガレと戦うという戦闘システムゆえのタイトルらしい。
なかなかエキセントリックな内容のゲームだが、スタッフは意外と豪華なメンツ。GONZOの制作体制が気がかりだが、頑張ってほしい。
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない
監督 増井壮一
構成・脚本 横谷昌宏
アニメ制作 Clover Works
さくら荘のペットな彼女、Just Because! の鴨志田一のライトノベルが原作のアニメ。ひどいタイトルのせいで勘違いするかもしれないが、内容はいたって真面目なジュブナイルものらしい。タイトルの「バニーガール先輩」というのも、透明人間化するという不思議な現象にまきこまれてしまいバニーガール姿で徘徊することになった先輩のことを指していたりする。そうはいっても「ペットな彼女」と並んでインパクトが強いタイトルであるが。
監督・構成はサクラクエストの組み合わせなのでスタッフ的には問題はなさそう。制作のClover WorksはA-1 Picturesの高円寺スタジオが独立してできた会社。できてそうそう二本同時制作という豪気な体制だが、大丈夫だろうか。
ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。
監督 和ト湊
シリーズ構成・脚本 冨田頼子
アニメ制作 ライデンフィルム
ガンガンで連載中の漫画が原作のアニメ。「ベルゼブブ」はいわゆる悪魔のベルゼブブそのもののことを指す。もっとも、ここでのベルゼブブは「嬢」とついてる通り女の子だが。要するに鬼灯の冷徹を女性キャラ多めにした西洋版という感じか。女の子が増えた結果ゆるふわもふもふ路線になっているので完全に別物とも言える。
監督は相変わらず素性不明な和ト湊氏、制作はライデンフィルムということで、ろくアカの組み合わせである。原作の良さを生かすことに関しては問題のないスタッフだと思うが、今期は同系統のアニメにつわものが多いのが辛い。
ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士
監督 板垣伸
助監督 矢野孝典
シリーズ構成 金月龍之介
アニメ制作 AXsiZ
ジャンヌ物語をモチーフにした歴史ライトノベルが原作。作者はあの「織田信奈の野望」を書いた人だったりもする。もっとも、こちらは性別転換なしの方向性みたいだが。
2面性のあるジャンヌのキャラにダークファンタジーな要素と雰囲気はよさそうなのだが、いかんせん今期はほかのラノベアニメが強い。監督の板垣氏は無茶な作品に呼び出される「敗戦処理請負人」というイメージが強いだけに、これもちょっと大丈夫かなと思ってしまう。とはいえ、ギリギリでも面白いものは面白ければいいのだが。期待したい。
からくりサーカス
監督 西村 聡
シリーズ構成 井上 敏樹
制作 スタジオヴォルン
うしおととらで有名な藤田氏の漫画が原作のアニメ。うしおととらと同じかそれ以上にオタクからの推しが強い作品でもある。
うしおととらは放送前にいろいろ言われていたが、放送したら普通に受け入れられていた。今回の監督・構成を据え置きにして原作者も構成に入れるという布陣からは同じ位のクオリティを出しますよという原作勢への気遣いが感じられる。もっとも制作からはMAPPAが抜けてスタジオヴォルンだけになっているが。君すいのアニメでは頑張っていたと思うヴォルン、果たしてテレビシリーズ3クールを作りきることはできるのだろうか。頑張ってほしい。
風が強く吹いている
監督:野村和也
シリーズ構成・脚本:喜安浩平
制作:Production I.G.
三浦しおんの小説が原作のアニメ。絵の雰囲気と原作者つながりでノイタミナっぽさを感じるが、放送は日本テレビとなっている。それもそのはず、このアニメの題材は「箱根駅伝」。日テレのドル箱である。それもあってか制作陣も気合が入っており、監督・制作はジョーカーゲームの組み合わせ、構成は桐島の脚本などを担当した喜安氏と豪華な布陣になっている。男子スポーツものは当たれば盛り上がるが外れるとなんとも悲しいことになる。果たして日テレはあてられるのだろうか。
グラゼニ シーズン2
監督 渡辺歩
シリーズ構成 高屋敷英夫
アニメ制作 スタジオディーン
プロ野球漫画「グラゼニ」のアニメ2期。2期といいつつタイミングから見ても分割2クールの後半なのだが。
漫画も面白いしアニメも順当な出来だったと思うのだが、やはりスカパー限定放送というのが痛い。
蒼天の拳 REGENESIS(第2クール)
監督 鹿住 朗生
シリーズ構成 尾崎 悟史
アニメ制作 ポリゴンピクチャーズ
北斗の拳のスピンオフ作品が原作のアニメ。第2クールといいつつ完全に分割の後半クールだが。特にスタッフも変わらないし問題ないと思うが、前半クールでいまいち話題になり切れていなかったので頑張ってほしい。
ソードアート・オンライン アリシゼーション
監督 小野 学
助監督 佐久間貴史
アニメ制作 A-1
SAOのアニメ3期。放送前から連続で4クールというとても覇権コンテンツな扱い。それでも「足りない」といわれてる原作の物量どうなってるんだ。
制作のA-1は変わらないが、監督は小野氏に変更されているのがどう響くか。
抱かれたい男1位に脅されています。
監督 龍輪直征
シリーズ構成 成田良美
アニメ制作 CloverWorks
BL漫画が原作のアニメ。抱かれたい男ランキング1位を取った主人公が元1位に脅されるというストーリーとなっている。
芸能界ものBLというとLove Stageを思い出すが、あちらの主人公が女装の似合うかわいい系だったのに対し、こっちはバリバリのメンズ顔。自然、薔薇の雰囲気はこちらの方が濃くなっている。監督・構成はベテラン。Clover Worksができて早々の2本同時制作体制というのが不安点だが果たして。
ツルネ -風舞高校弓道部-
監督 山村卓也
シリーズ構成 横手美智子
アニメ制作 京都アニメーション
男子弓道部を舞台にした小説が原作のアニメ。自社レーベルであるKAエスマ文庫の作品を原作にするという、京アニの十八番なアニメ化パターンである。男子による部活ものだが、Freeと同じでBLものではない。
NHKアニメで京都アニメーション制作ということで、特に問題ないのではないだろうか。監督は初監督だけど京アニで長くやってる人だし。問題があるとしたらNHKの放送時間が日曜深夜という微妙なところくらいだろうか。
とある魔術の禁書目録III
監督 錦織 博
シリーズ構成 吉野弘幸
アニメ制作 J.C.STAFF
まさか来るとは思わなかったとあるシリーズのアニメ3期。閃乱カグラが5年越しの2期という話だったが、こちらの2期は2010年秋アニメだったので実に8年ぶりとなる。
監督に錦織氏、制作にJ,Cと往年のメンバーを集めてきたのはすごいと思うが、やはり今更感はぬぐえない感じがする。ていうかこっちよりヘビーオブジェクトの2期をやってほしいんだが。構成も吉野氏だし。
東京喰種トーキョーグール:re(第2期)
監督 渡部穏寛
脚本・シリーズ構成 御笠ノ忠次
アニメ制作 すたじおぴえろ
羽生君も大好きな東京グールシリーズ。新章になったreの2期ということで、これで本当に最終章らしい。re以降は正直追えてないが、人気はあるしスタッフも変わらないので大丈夫であろう。
火ノ丸相撲
総監督 宇田鋼之介
監督 山本靖貴
アニメ制作 GONZO
ジャンプの相撲漫画が原作のアニメ。
原作は現在のジャンプの看板のひとつなのだが、アニメはちょっと不安がいっぱいな感じか。高校編は完結してるといっても1クールや2クールで終わるような量じゃないし。制作のGONZOは今期他のアニメも抱えてて忙しそうだし。「やらない方がよかったのでは」という感じにならないように祈りたい。