2016年 冬アニメ 一覧と紹介・予想

はじめに

 記事の内容は大体タイトル通りです。

 去年まではクール始めに新規アニメについての予想兼紹介文をTwitterに連続投稿していたのですが、2016年からはブログも活用しようということでここに載せる次第です。公式等ソースの確かなものから得た情報を使うよう心がけていますが、基本は個人的なメモの延長です。なので主観と適当な予想が交じった雑多なものになってますが、今期アニメ視聴の参考になれば幸いです。 

 文章を読むのがめんどくさい?そんな方は次の動画を見てください。(自分で上げたものじゃないですが)

 一応ここにはPVが載ってないような作品についてもまとめてありますので、ご安心を。

  まとめるのは新作・30分のアニメに限り、5分アニメ、ショートアニメ、配信アニメ、分割クールの後半にあたるGATE、デュラララ、赤髪の白雪姫は別途ということで今回は割愛させていただきました。それでも全部で20近くありますが、、、

 既に一部放送が始まってる?(∩ ゚д゚) きこえないです

 それではまいりましょう

 

 

ハルチカ~ハルタとチカは青春する~ 

haruchika-anime.jp

橋本監督×辻プロデューサー×制作P.AというTARITARIチームの組み合わせによるアニメ。原作は廃部寸前の吹奏楽部を舞台にした青春ミステリ小説。2008年から刊行されてる人気シリーズであり、ミステリとあるが氷菓と同様に殺人などの血なまぐさい要素はない日常系ミステリの類である。
原作の人気も高く、楽器作画担当をたてるなど、細かい部分へのこだわりも感じられる。構成に吉田玲子氏を迎える盤石の体制であり、今期の原作あり勢ではトップの注目度と期待値を誇る作品

 

 

ラクエンロジック

luckandlogic-animation.com

 ラクエンロジックという新しいTCGをモチーフにしたオリジナルアニメ。「ラクエンロジック」はlack(運)and logic(論理)をカタカナ表記したもの。
 女神と合体する特殊能力を持った人間、ロジカリストたちが異界から攻め込んでくる魔神と戦う世界。主人公はある女神と出会うことで魔神の侵攻を阻止するための特殊機関の元、運命と戦いの渦に巻き込まれていく、というのがおおまかなあらすじである。
新作TCGを扱ったアニメといえば最近だとWIXOSSがあったが、あちらと違い、劇中で実際にカードゲームを行うのではなく世界観そのものをアニメで再現してる模様。「ロジカリスト」や「ロジック」など特殊な概念や用語がたくさん出てくるため、世界観の把握がどれくらいスムーズに行われるかが課題か。作画の面では心配の少ない動画工房のため、脚本や構成がしっかりすれば化けると思われる。

 

 

無彩限のファントム・ワールド

phantom-world.com

 Free!や中二恋と同じく京アニ自社レーベルであるKAエスマ文庫の作品が原作のアニメ
 「ファントム」という特異な存在と戦う能力を持った少年少女たちが集う学園を舞台にしたファンタジーバトルもの
いつもの京アニのように、原作にはないキャラも大量に追加されており、ラジオによると内容もシリアスよりギャグに振られてる感じらしい。原作では1巻で世界をかけた戦いに負けたりしてるが、アニメではどうなるかは全く未知数と考えられる。
ここ最近の京アニの安定的な制作パターンであり、なにか一つヒットする要素があれば大きく話題になれるポテンシャルはあると思われる。

 

 

僕だけがいない街

bokumachi-anime.com

 1つに減ってからあまり振るわないノイタミナ。今回は人気のサスペンス漫画が原作のアニメ化作品となっている。
 「再上映」という一種のタイムリープ現象を体験できる主人公。母親が殺害されたことをきっかけに小学生の頃まで意識が巻き戻り、そこから過去に起きた事件を阻止し、真犯人を突き止めるための戦いが始まる、というのがおおまかなあらすじになっている。
 原作の漫画は緊迫感のある話運びと予想外の展開が続く作品であるが、アニメとしてどうそれらの要素を活かしてくるのかなど気になるところは多い。特に原作が未完という点が最大の懸念事項である。最新刊の時点で一連の事件の黒幕、真犯人については明かされているが最終的な決着については全く予想できない状態にある。アニメでは原作に準拠して適当なところで終わらせて二期につなげるのか、それとも別の結末を用意するのか。どちらの選択肢をとっても課題が多い。

 逆に言えば、これらの要素をうまく処理することで非常にレベルの高い作品になれるポテンシャルは十分にある。サスペンス描写に加え、原作もの特有の難しさにどう向き合うのかという面でも注目したい作品。個人的には原作からの読者なので覇権となってほしい。

 

 

シュヴァルツェス マーケン

schwarzesmarken-anime.jp

 TEに続くマブラヴシリーズの外伝小説が原作のアニメ。舞台となってるのはマブラヴオルタナティブの18年前、外から侵攻してくる謎の生命体BETAとの闘争と国内部での権力争いが続く東ドイツ。過酷な環境の中理不尽な命令に翻弄されながら戦う最強と言われる戦術機部隊の活躍を描いている。
 マブラヴ本編は未プレイ、TEも未視聴な身としては少しとっつきにくくも感じるが、原作の小説は単体でも楽しめる戦記ラノベとして高く評価されているらしく、アニメも前提知識なしでも楽しめる可能性は高い。しかし、ゲームとの連動性が強調されるような宣伝がなされていたりもするため、初見ではやはり世界観についていくのが少々大変そう。序盤でうまく引き込まれれば最後まで楽しめるタイプの作品になる可能性は十分にあるため、1話での世界観説明と話の魅せ方に注目したい。

 


灰と幻想のグリムガル

grimgar.com

 今期は二つある異世界転生小説原作アニメの片方。「異世界転生」と聞いてまず思い出されるのはノゲノラや問題児のように転生先で能力を発揮して活躍するタイプの作品だが、今作はそれらとは逆に特異な才能や能力などは持たない少年少女たちが主人公。転生ものと言いつつ現世についての明確な記憶や知識はなく、普通なら簡単に倒せるようなモンスター1体にも苦労する程度の能力しかもたない本当の意味で普通な人間が主人公というハードな設定はどちらかというと転生ものより漂着もののような感じが強い。
 PVや宣伝でもそういった世界観が強く示されており、原作およびアニメの売りとなってる模様。無双するような快感はないが死と隣り合わせな緊迫感とリアリティのある生活描写が楽しめそうな作品になると期待できる

 

 

昭和元禄落語心中

rakugo-shinju-anime.jp

 TBS・MBSアニメイズム枠後半。原作の漫画は講談社漫画賞などの受賞歴を持つなど非常に評価が高い。
 出所したての元チンピラ与太郎が八雲師匠の元に弟子入りするために押し掛けるところから始まる第一巻の内容が既にOVAとして作られており、テレビでは1話の1時間スペシャルでこれの再編集版を流し、2話以降は八雲の過去にまつわる原作2巻以降の内容を新規にアニメ化する様子。
 落語家が登場人物ということで、肝になるのはやはり落語のシーンであるが、PVを見る限りでは落語経験もある声優陣の巧みな演技とスタジオディーンの細かい所作の描写作画によってかなりハイレベルなものに仕上がってる様子。実際、すでに出てるOVAもかなり高評価を得ている。スタジオディーンは今期3作品を同時に作る体制になってるが、実力のある老舗のため特に体力不足も心配ないと思われる。アニメ化の範囲もかなり明確に見えており、オチの改変なども特にないと思われるため、よほどのことがない限り外すことはなさそう。漫画原作アニメではトップの安定感を放っており、今期覇権の一角である。

 


Dimenson W

dimension-w.net

 ビックガンガンで連載中のまんがが原作。コイルという異次元からエネルギーを取り出すシステムによって繁栄する近未来を舞台に、正規品ではない不正コイルを回収するフリー回収屋である主人公が不思議な少女との出会いをきっかけに世界の秘密、コイルの真実に近づいていくというSFチックなアクションもの
 監督は俺修羅、七々々、冴えカノとここ最近の原作ありアニメ化作品で安定したものを提供してる亀井監督。地味に漫画原作はうさぎドロップ以来となるが、安定したものになると予想される。

 

 

ディバインゲート

www.marv.jp

 CMでよく見るスマホゲームのアニメ化。常界天界魔界の3つの世界が交わり争いと混沌に満ちた未来で3つの世界を繋ぐ「ディバインゲート」にたどり着くために特別な力をもった少年少女が戦う、というゲームの世界観をそのままアニメにしたあらすじになっている。
 Studioぴえろ制作ということで、作画はよさそうだが元のゲームがストーリー的に未完かつ完結させると困るという難しい課題があるため、不完全燃焼なオチになる可能性がある。ゲームのシステムがどうアニメでのバトルなどに反映されるかなど気になる点が多く、注目したい作品になっている。

 

 

少女たちは荒野をめざす

shokomeza.com

 タカヒロプロデュース、原作シナリオに田中ロミオを招いたみなとそふと制作ゲームのアニメ化作品、と言いつつ原作に当たるゲームは体験版のみで本編は未発売のため、実質的にはオリジナルアニメに近い。

 将来の目標がなく燻っていた主人公がヒロインに誘われてゲーム制作を始めるというのがあらすじ。タイトルにある「荒野」は色々なミーニングを持つ言葉であるが、ここで目指される荒野は狭義的にゲーム業界のことを指しており、主人公たちもゲームを作る楽しみ以上に売れることの楽しみを重視して制作しているいるらしい。
 人類は衰退しました田中ロミオがシナリオを担当しており、ストーリーの面での期待値は高い。制作のProject No.9は妹ちょの時に若干の体力不足が見られたため不安もあるが、期待したい作品。

 

 

だがしかし

www.tbs.co.jp

 サンデーの人気コメディ漫画が原作のアニメ。TBS木曜深夜後半の枠となっている。
 駄菓子屋の息子だが漫画家を目指している主人公の前に駄菓子マニアで社長令嬢のヒロインが現れ、駄菓子屋を継がせようとする、というのが大体のあらすじ。
 最大の特徴は実在の駄菓子やあそびなどの懐かしいものがネタとして豊富に盛り込まれている点であり、原作人気の一端もここにある。だがしかし、個人的にはTBS木曜深夜枠という伝統的な枠に収まってる点にも注目したい。今期は四コマ原作系の、いわゆる「日常系」アニメが30分の枠では皆無なため難民の行き場が定まっていない現状だが、少ない登場人物・狭い範囲の内輪で繰り広げられるギャグものという点でここが一つの代替になる可能性は高いと考えられる。

 男性主人公が出てくるという点で異質ではあるが、TBS木曜深夜×feel.制作という「ろこどる」の組み合わせの再来という点もくわえ、難民キャンプ候補地としてはかなり期待できる場所になっており、その面でも期待値の高い作品である。

 

 

この素晴らしい世界に祝福を!

konosuba.com

 なろう出身のスニーカー文庫の小説が原作のアニメ。今期2つある異世界転生ものラノベ原作の片方となっている。
 現世から女神に連れられて異世界にやってきた主人公が能力は高いが残念なヒロイン達と共に生活費の工面のために依頼をこなしていくというのが大体のあらすじ。
異世界転生と言いつつかなりコメディ、日常的な趣きが強く、魔王討伐といった目標も主人公によって早々に捨てられていたりする。監督がまかでみやこれゾンといったコメディ要素の強い作品で有名な金崎氏であり、制作もスタジオディーンのため、作画や笑いどころの部分では安定したものになりそう。人気の高い原作をどれだけ活かしつつアニメ用に改変してくるのかという点で注目したい。

 

 

紅殻のパンドラ 

TVアニメ【紅殻のパンドラ】オフィシャルサイト

 攻殻機動隊士郎正宗原案、エクセルサーガ六道紳士制作の漫画が原作のアニメ。既に先行して劇場版が2週間の限定公開されているが、それとどのような関係があるかは明かされてない。
 サイボーグ等の技術が一般社会に浸透し始めた未来が舞台。脳以外の全身を機械化した少女とメイド姿の美少女アンドロイドが休暇中のリゾートで暴走した機会に立ち向かうことになるというあらすじ
 原案の士郎正宗によると攻殻ARISEよりも少し前の時代であるなど繋がりが示唆されてもいるが、同一の人物も出てこずストーリーも基本的に六道紳士が作っているためほぼ独立した作品として前提知識なしに楽しめる作品になっている様子。監督にろこどるの名和宗制作Studio五組ということでスタッフ的にも期待値の高い作品。

 


最弱無敗の神装機龍≪バハムート≫

saijaku.jp

異能学園ハーレムラノベアニメ、いわゆる今期の石鹸枠。機龍使いを育成するために貴族子女が集められた学園にたった一人の男子学生として通うことになった主人公の物語。「最弱無敗」は主人公につけられている異名である。
 石鹸枠という名にたがわない、毎期必ず一つは欲しいタイプの出自と設定をもっているアニメ。しかし禁呪詠唱、落第騎士と他のラノベ原作勢とは一歩抜きんでた記憶に残るものを送り出してきたGA文庫原作ということで思ってる以上のものが来る可能性は十分にある。制作会社がLercheであることに加え、バトルシーンで重要な核をなす「機龍」のCG戦闘部分にオレンジも参加しており、映像面での期待値も高い作品である。ヒロインも全員が皇女・貴族子女というロイヤリティー仕様となってる点にも注目したい。

 

 

蒼の彼方のフォーリズム

aokana-anime.com

 恋チョコに継ぐスプライトのエロゲー2作目が原作のアニメ。

 空を自由に飛べる反重力の靴を用いたフライングサーカスという架空のスポーツを題材にした物語。原作のギャルゲーでは事故で引退した元エースが主人公だが、アニメのPVではメインヒロインである転校生あすかの方に焦点が当てられておりサイトのトップ絵には主人公の影すらない。公式のキャッチコピーも「負けてからが、本当の勝負」という熱い文章になっており、スポ根ものになる可能性を感じる。
 事故やトラウマで引退しかけてる元エースな主人公が初心者のヒロインを手助けする構図自体はワルキューレロマンツェを思い出させるが、あちらは蓋を開けたらエロとお馬鹿とスポ根が交錯するカオスなアニメになっていた。一方、同じスプライト原作のアニメだった恋チョコは原作に準拠して各ヒロインを攻略しながら上手く全体のテーマである選挙戦にも決着をつけるうまい構成をとっていた。

 果たしてこちらは原作に近い王道のスポーツものを貫くのか、それともワルロマと同じようにカオスになるのか、注目度も期待値も高い作品になっている

 

 

アクティブレイド-機動強襲室第八係-

activeraid.net

 プロダクションアイムズ制作のオリジナルアニメ
 総監督に谷口悟朗を迎えており、冬のオリジナルのなかでは一際高い注目度を誇る。既に分割2クールも発表されており、力の入れ具合が見てとれる。

 自然災害で荒廃した未来の東京を舞台に強化外装、いわゆるパワードスーツを用いた犯罪とそれを取り締まる特殊な部署の活動が描かれる模様。ちょっと懐かしめの設定であるが、オレンジが作るCG戦闘シーンなど、見所は多い。スタッフからも覇権の臭いがするが、期待が大きい分こけたときの反動も大きいものであり、色々な意味で目が離せない作品になっている。

 

 

亜人

www.ajin.net

 ポリゴン制作のフルCGアニメ、劇場で公開されてたものを更にテレビ用にアレンジしたものらしい。原作はひょんなことから亜人という不死身の人間であることが発覚した主人公が逃亡生活を始めるSF風味のサスペンス漫画。原作同様に評価の高い劇場版を再編集しているならば、既に見たことのある人には物足りないかもしれないが初見なら十分楽しめにものになると思われる。

 

 

プリンス・オブ・ストライド オルタナティブ

pos-a.jp

 電撃Girl's styleに連載されてるビジュアルノベルを中心に展開されてる企画コンテンツのアニメ版。女性向けのラブライブ!シスプリといった感じがする。同雑誌の姉妹誌で派生元でもあるる電撃G's magazineが送り出してきたラブライブ!シスプリなどエポックメイキングな作品につらなる企画ものとして期待されている。
 リレーとシティランニング・バルクールを合わせたような架空のエクスストリームスポーツストライドが流行する近未来の都市を舞台にした高校生男子たちの青春を描いた物語。主人公が在籍する高校はかつてはストライドの名門だったが現在は廃部寸前という状況にあり、その中で夏の全国大会という晴れ舞台に向けて仲間と奮闘するという王道なスポーツ青春ものである
 設定自体は王道だが、ストライドという競技がエクストリームスポーツという設定のため映像的に非常に良く映えると思われ、制作がマッドハウスという事もあって作画の面での期待は非常に高い。スポーツものはストーリー的に鉄板に近い面白さがあるため、オリジナルでも安定感は強いので、期待したい。

 

  

Norn9 ノルン+ノネット

norn9-nonet.com

 オトメイト乙女ゲーが原作のアニメ。
 宇宙船ノルンを舞台に特殊な能力を持った乗組員である少年少女たちが繰り広げる恋愛もの。なんとなく萩尾望都的なSF作品になってる。
 原作ではプレイヤーが操作できるキャラ3人に加え各ヒロインに攻略対象が3人おり、総計で3+3×3=12人のキャラクターが登場する。ゲームならば攻略対象にスポットを当てることで登場人物の数を絞ってストーリーを作れるが、アニメでは12人を同時に動かさなければいけない。そんな込み入った人間模様とゲームでは全シナリオを通して明かされるというある「秘密」、それらを群像劇を通して描くという難題をどうやって処理しているのか。そういった点で、キネマシトラスのキャラ作画とオレンジのCGといったヴィジュアルの面に加え、シナリオでも注目度が高い作品。女性向けではあるが、個人的な期待値は高い作品。

 

 

ブブキ・ブランキ

bbkbrnk.com

 サンジゲン制作のフルCGオリジナルアニメ。スタジオの10周年記念作品ということで宣伝にも力が入っており、かなり早い段階でテレビCMが流されたり特番が放送されていたりしてる。
 タイトルにある「ブブキ」は意志を持った武器であり、契約を交わした一族に代々受け継がれる能力のようなもの。右手や心臓など、ブランキと呼ばれる謎の存在の身体の一部に対応した呼称がついており、能力や形態も呼称によった作りになっている。1話の先行放送や公式のイントロダクションを見るに、ストーリーはブブキ使いの少年少女が政府に対して反逆を企てるというものらしく、政府側についてる大人のブブキ使いたちとの戦いがメインとなる模様。
 アルペジオを作ったサンジゲンが全力で制作してるだけあって、先行放送の映像は初見でCGと気づくのが難しいくらい違和感のない出来になっている。フルCGでは作画崩壊が起きない(フレームレートが落ちるという話はある)ので映像面ではかなり安定したものが期待される。しかしその反面、世界観や設定はアニメを見てるだけではかなり分かりにくいものになっており、1話前半でも特に説明なく特殊な用語が使われている。シナリオ・構成にブリュンヒルデで構成を担当してた北島氏がかかわっているのもあり、ストーリーの面にはそこはかとない不安感がある。とはいえ説明不足は言い換えればスピード感を重視した結果であり、映像の惹き込みやキャラの魅力で補える要素でもあるので、そこまで心配する必要はなさそう。オリジナルTVアニメでフルCGという非常に挑戦的なものであり、その点も含めて期待値の高い作品になっている。

 

 

霊剣山 星屑たちの宴

reikenzan.net

 このすば、落語心中と制作しているスタジオディーンの今期3作目。原作は中国で大人気のオンライン小説・漫画であり、日本では特に噂を聞かないが既に3億ビューという文字通り桁違いな数字を叩きだしている作品。「日中合作」という標語を掲げており、中国と日本で同時放送されたり中国でもオンデマンド配信されたりと実は結構気合の入った企画になっている。
 千年に一人とされる稀代の魂を持った主人公が霊剣山一派という仙人の流派に入門し、仙人レベルを高めるべく修行の旅をするという、少しなつかしさのある歴史ファンタジーもの。
 宣伝では「ギャグとシリアスが絶妙なバランス」「主人公の天才的な知略の冴え」といった要素が推されているが、日本語版がないため原作についての噂がほとんど無く、感覚的にはオリジナルに近いものがある。海外からの原作とはいえ人気は確かなものがあり、流離譚というジャンルもあって地味に期待値は高い作品。

 

 

PHANTASY STAR ONLINE 2 the animation

www.tbs.co.jp

 SEGAのオンラインRPGファンタシースターオンライン2(略称PSO2)のアニメ化作品。同ゲームのシリーズでは初のアニメ化となっている。「ゲームのアニメ化」と言ってるが、ゲームの世界観・キャラクターをそのままアニメ化するのではなく、「オンラインゲーム」と「そのプレイヤー」の関係をアニメ化するというコンセプトで作られている。
 PSO2が大流行してる近未来、進学校に通う主人公は学園のマドンナである生徒会長に呼び出されPSO2が学業に与える影響について調査することを依頼されるところから物語は始まる。

 最大の特徴はやはりプレイヤーとゲームという関係をアニメ化してるところだが、それ以外にも「PSO2が大流行してる近未来の地球」「PSO2はいいぞ~と薦めてくる親友」などなかなかひっかかる要素が散見されている。全体に地雷な空気が漂っているが、そこから一歩突き抜けてくれる可能性も感じる。

 

ナースウィッチ小麦ちゃんR

www.ntv.co.jp

 タツノコ制作のオリジナルアニメ。ここ最近のタツノコと言えばガッチャマンヤッターマンといった自社の過去人気アニメをかなり斬新な形でオリジナルアニメに仕立て上げて人気を博しているが、このこむぎちゃんもその筋では有名な邪道魔法少女ものの作品が源流にある。放送もクラウズと同じ日本テレビ
 マイナーアイドルJKの小麦が「まじかるナース」となり怪物と戦うことになる、という魔法少女ものらしいあらすじになっている。
 クラウズや夜ヤッターと同じく、元となる作品とはかなり関係ない独立した物語が展開されると予想される。バトル要素やアイドル要素などが推されているが脚本にふでやす氏がかかわっており、今期30分の枠では皆無な日常ものの代替になりうる可能性も秘めていると期待できる。

 

 

まとめ

ここまでおつきあいありがとうございました。まとめというか、総評的なものについては各アニメの1話を見た後に改めて書いてみたいと思いますので、よろしければそちらをお待ちください。