2023年 冬アニメ一覧(まとめ) 予想と紹介

序文

 明けましておめでとうございます。珍しく新作アニメの放送時期が遅いからと気を抜いていたら三が日を過ぎてしまいました。一時期は1月2日からクロスアンジュの最新話が放送されていたりしたのですが、気付いたら三が日のMXはブシロード祭りになっていました。

 以下は冬アニメについての、各作品の軽い紹介、勝手な予想となっています。基本的に深夜アニメ・30分アニメを紹介してます。最近は配信限定とかありますが、実況勢なのでテレビ放送しているものだけでやってます。

 オリジナルと原作ものは個人的に次のように分けています。

  • オリジナル:上記の原作もの以外。なぞれる原作がないもの。

  • 原作もの:別媒体で発表済みのストーリーをアニメでなぞる形式のもの

 上記の理由から、ラブライブ!のようなキャラだけ固まってるメディアミックスやソシャゲのアニメ化もオリジナル扱いです。アニメ見てストーリーの展開が気になったときに先取りできるのが原作もの、できないのがオリジナルだと思って貰えればいいです。

 この記事は私見バリバリなので、情報だけ欲しい、5分アニメ、朝帯のアニメもカバーしたいという方は「つづきみ」のサイトやアニメイトさんのまとめをどうぞ。

 ここでなら今期作品のPVをほぼ全部見ることも可能だったりします。合法的に。

オリジナル

アルスの巨獣

 今期のスーパーアニメイズム枠。「巨獣」という存在が跋扈する世界を舞台にした、本格ファンタジーのオリジナルアニメである。  登場人物それぞれに異名がついてたりと、なかなか中二心くすぐる設定もあり、オリジナル作品として気合が入っている様子。壮大なファンタジーは得てしてスロースターターで終わる場合があるので、1話での爆発力に期待したい。

REVENGER

 虚淵玄によるオリジナルアニメ。実は虚淵玄が構成・脚本まで担当するテレビアニメシリーズはガルガンティア以来10年振りということらしい。意外に感じるのは、Thunderbolt Fantasyで名前を見てきたからだろうか。  江戸時代の長崎を舞台にしており、復讐劇×時代劇という内容。Thunderbolt Fantasyを踏まえると、だいぶ虚淵氏の好みが反映されてるように感じる設定である。今までと違ってファンタジーやSFの入る余地はなさそうなので、ここからどんな鬱展開に持っていくのかは興味を引くところである。まあ、終わってみたら鬱とか別になかったということも十分ありえるのだが。

D4DJ All Mix

 D4DJの新作アニメ。前期がハピアラ(Happy Around!)の物語だったのに対して、今期はリリリリ(Lyrical Lily)を主役にしている。  All Mixということで全グループ総登場が期待されるのは嬉しいが、それをしつつリリリリの関係性も1クールで描いてもらうのが理想。構成・脚本が引き続き雑破業というのは心強いところである。

大雪海のカイナ

 今期の+Ultra枠。CGアニメ制作会社のポリゴン・ピクチュアの40周年記念作品であり、同社の30周年記念作品で代表作でもある「シドニアの騎士」の弐瓶勉が原作者として入ったSF作品である。既に漫画版が先行して連載されているが、そちらが原作というわけではなく、コミカライズ版に相当する。  40周年ということで、PVからも相当に気合が感じられ、配信もいつものFOD独占ではなくAmazon Primeなので話題になりやすさは格段に違うだろう。

HIGH CARD

  • 監督:和田純一
  • シリーズ構成:黒栁尚己
  • 脚本:山下憲一・犬飼和彦・永井真吾
  • アニメーション制作:スタジオ雲雀

 KADOKAWAその他によるメディアミックスコンテンツのアニメ化作品。持ち主に異能力を与える「エクスプレイングカード」と、国中に散らばったそれらを回収する組織の活躍を描いた物語になっている。  オリジナルアニメかつ現代的な世界を舞台にした異能バトルもの、さらにスパイものの側面も持っているということで属性盛り盛り。面白そうな要素の分だけ期待度もマシマシである。メインキャラがほぼ男性で若干女性向けの雰囲気がしており、過度にそちらに振られないかだけが心配か。

Buddy Daddies

 今期のP.A.オリジナルアニメ。殺し屋二人組が少女を育てるという変則的バディものである。  P.A.のオリジナルは丁寧な代わりにキャッチーさに欠けるという弱点が多かったのだが、今回はかなり「流行りそう」な導入となっている。あまりにイントロが完璧すぎて逆に不安になるくらいではあるが、事前の期待値はかなり高い作品である。

The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War

 王道RPG英雄伝説の8作目をアニメ化したもの。1タイトルを複数パッケージに分割してリリースしていることを考えると原作としては相当なボリュームがあり、それもあってかアニメーション用にストーリーを再構成している。  あまりにビッグコンテンツ過ぎて気圧されるが、割り切ってここから見ても問題は無さそう。公式サイトに年表のページが設けられているあたり、初回からフルスロットルで戦記ものしてくる可能性は高いが。タツノコプロ制作ということで映像の迫力だけで見続けることができそうではある。

テクノロイド オーバーマインド

  • 監督:イムガヒ
  • スーパーバイザー:吉村愛
  • シリーズ構成:関根アユミ
  • アニメーション制作:動画工房

 今期の動画工房枠にして、男性アイドルもの。既にゲームが先行して配信されているメディアミックスコンテンツのアニメ版という立ち位置である。  動画工房のオリジナル作品、かつ、内容が「未来世界を舞台にしたアンドロイドの物語」ということでプラメモが頭をよぎってしまうのは不安なところだが、複数社による共同企画なので類似した結果にはならないだろう。音楽ものということで、avexがどれだけ仕上がった曲を作って来てくれるかがカギか。

NieR:Automata Ver1.1a

  • 監督:益山亮司
  • シリーズ構成:ヨコオタロウ/益山亮司
  • 制作:A-1 Pictures

 スクエニの人気ゲームのアニメ版。たまにTLに出てくる目隠しショートカット黒づくめ女子性癖の元凶の1つである。  マルチエンディングな原作をどのようにアニメのストーリーにしてくるのかがポイントか。A-1が本気を出した結果ルックは相当いいものに仕上がっているので、原作力の高さから考えても覇権候補にはなるだろう。

UniteUp!

  • 監督:牛嶋新一郎
  • シリーズ構成:山崎莉乃
  • 制作:CloverWorks

 ソニーミュージックによるアイドルコンテンツのアニメ。アイドルに憧れる普通の少年が伝説のアイドルの指導の元でアイドルを目指すという、割と王道な内容となっている。  これといった目新しさがあるわけではないが、制作にCloverWorksを招集しており、映像・音楽面については高水準なものが期待される。王道すぎてひっかかりのない設定をどう面白い話にするかがポイントだろうか。ストーリーまで良ければ間違いなくハイレベルの作品に仕上がるので期待したい。

原作もの

転生王女と天才令嬢の魔法革命

 今期のなろう転生もの百合枠。転生知識を持った王女が婚約破棄された令嬢を引き込むという、最高のあらすじから始まる。  面白そうな原作をディオメディア制作と来たら、期待しないわけにはいかない。予告の時点で第一義的に面白そうなディオメディア作品というのも珍しいので、その点でも注目したい。

冰剣の魔術師が世界を統べる

  • 監督・シリーズ構成・音響監督:たかたまさひろ
  • アニメーション制作統括:横浜アニメーションラボ
  • アニメーション制作:クラウドハーツ

 今期のTBSモクヨル枠。非転生もののなろう原作作品であり、魔術学院を舞台にしたファンタジーという、かつて「石鹸枠」と呼ばれていたタイプの作品である。  「最強の魔術師だが、力を封印し平民として学院に通う主人公」「貴族中心の学院で差別される平民」「有力貴族の令嬢であるヒロイン」など、テンプレをしっかり守った設定の数々には懐かしさすら感じてしまう。1話で斧使いがぼこぼこにされたらTLが盛り上がることは間違いない。可能な限りリアタイをしたい一作。

もういっぽん!

  • 監督:荻原健
  • シリーズ構成:皐月彩松裕
  • アニメーション制作:BAKKEN RECORD

 チャンピオンの漫画が原作のアニメ。女子高校柔道をテーマにした王道スポーツものとなっている。  高校進学を機に柔道をやめようと思っていた主人公が「いっぽん」の魅力に引き戻されるという導入からしてストレートで面白くなりそう。既に20巻以上刊行されているだけに、原作人気は間違いない。今期はきらら作品が無く「女子部活もの」というジャンルも手薄のため、埋もれる心配も少ない。今期のダークホースになる可能性がかなり高いと思う一作である。

お兄ちゃんはおしまい!

  • 監督:藤井慎吾
  • シリーズ構成:横手美智子
  • アニメーション制作:スタジオバインド

 今期の女の子×女の子アニメ枠。妹の変な薬でJCとなってしまったニートが主人公のTSものになっている。TSは百合じゃないとか言わない。  原作人気と設定・キャラ造形から見て手堅く作ればヒットは間違いないと思っていたが、制作がまさかのスタジオバインド。無職転生のために作られた会社からこんな作品が飛び出すのだからアニメの世界は予想外ばかりである。とりあえずクオリティは間違いないので、心配は主役の高野麻里佳の体調不良が影響を与えてないかくらいだろうか。

最後の召喚師 -The Last Summoner-

  • アニメーションプロデューサー:曹刚
  • 総監督:于沺
  • アニメーション制作:ASK

 中国から来た大型漫画原作アニメ。中国語で作られた作品の吹き替え版をテレビで放送する形になっている。  「普通の高校生だった主人公が女神(ピンク髪)を召喚してしまい、そこから召喚師たちの戦いに巻き込まれる」というあらすじは往年の漫画原作み(スクエニ月マガ)がある。特に召喚された女神がSDキャラ化してる絵面は期待マシマシ。先走ったFODが先行独占配信をしているところから見ても、原作人気・面白さは間違いないだろう。

シュガーアップル・フェアリーテイル

 女性向けラノベレーベルである角川ビーンズ文庫の作品が原作のアニメ。美男子の精霊たちと、彼らを使役するための砂糖菓子を作る少女の物語となっている。  原作が2015年に完結しているということで、どことなく漂う懐かしさが特徴。スタッフもJ.C.の本気メンバーということで、王道ファンタジーとしての意地を見せてほしい。

スパイ教室

 スパイファミリーの学園ものスピンオフ、ではなく、ファンタジア文庫の看板作品のアニメ化。スパイを要請する学校を舞台にした教師×生徒の物語である。  とにかくファンタジア文庫内部での評価が高く、原作の1~3巻をそれぞれ別々にコミカライズしているところからはストーリーの分厚さを感じる。その割に川口監督×feel.という、どちらかというとダークホースよりの作品を生み出すスタッフ構成なのは不思議なところだが。  厚めのラノベ原作は上手く再構成しないと序盤で切られてしまうというリスクがあるため、その辺がネック。とはいえ、ラノベ原作のなかでも特に人気が高い作品なので覇権候補であるのは間違いない。

あやかしトライアングル

 みんな大好き矢吹先生の漫画が原作のアニメ。「主人公も女の子ならエロシーンがさらに増やせるのでは?」という御大のコペルニクス的転回によって生まれたTSものであり、エロ過ぎてジャンプから追い出されてしまった追放ものである。  女の子が可愛ければ他にいうことはない作品に、TS主人公の女バージョンが富田美憂で、ショートボブの幼馴染が市ノ瀬加那という名前だけで完璧と分かるキャスティング。制作陣もド安定の面々が揃っているんで不安要素がまるでない。唯一の心配は放送倫理協会の介入による時間帯の変更くらいだろうか。

ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん

  • 監督:吉村文宏
  • シリーズ構成:金春智子
  • アニメーション制作:手塚プロダクション

 今期のなろう作品の一つにして、おそらく最大級の飛び道具な作品。「乙女ゲームを実況してたらこちらの会話が向こうの世界に届いたので、存在しないルートを開拓する」という、1度説明されただけでは理解しきれない程度の複雑さを持ったあらすじになっている。  タイトルにある通りジャンル的には「悪役令嬢」になるのだが、転生するのではなく実況者という神視点からの介入によってゲーム世界を操作する形が最大の特徴。「悪役令嬢もの」が元々メタ視点を持った物語構造だった上にさらに実況というメタ視点を持ち込んでいるため、言葉だけだとなかなか理解が追いつかないところがある。この特徴的な構造を1話のうちに視聴者に伝えきれるかがポイントになるだろうか。PVだと正直「ちゃんと面白くなるのか?」という不安がよぎるのだが、はたして。

トモちゃんは女の子!

  • 監督:難波日登志
  • 副監督:橋本能理子
  • シリーズ構成:清水 恵
  • アニメーション制作:Lay-duce

 アニプレによる漫画原作アニメ。男勝りなショートカット美少女が主人公のラブコメとなっている。  幼馴染に対して素直になれず暴力を振るってしまうヒロインは1周回ってオールドファッションというか、令和にそういうのOKなんだなという感じが強い。「言動は男っぽいけど内面は乙女」というのも女性らしさの押しつけと言えなくも無いと思うのだが、アニプレ的には世界を狙える逸材という認識であるらしく。日本語版と同時に英語吹き替え版も作るという気合の入れ方である。正直、ちょっと懐かしさすら感じるキャラとシチュエーションだけにコケる可能性はあり、前宣伝に比べて不安度は高い。

火狩りの王

 小説を原作にしたアニメ。病原体によって人体が発火するようになり火が使えなくなった世界で、唯一使える火を獣達から狩る「火狩り」たちの物語となっている。  SFとハイファンタジーの中間のような設定も面白そうなのだが、何より特筆すべきはスタッフと放送局である。西村純二監督で押井守構成というのは、実はぶらどらぶと同じ配置だったりする。ただし、あちらは総監督が押井守なのでテイストはかなり変わるだろう。  そして、放送局はWOWOW。かつて2000年代に一勢力を築きながら、2010年代には消えてしまったWOWOWアニメの燈火がこうして蘇ってくれたことがまず感無量である。しかも、内容の渋さ・重さ、スタッフの雰囲気まで含めて、何もかもが「あの頃あった作品っぽい」ので、懐かしさに震えてしまうものがある。  大変残念なことに配信までWOWOW独占であるため、作品のできに関わらず大ヒットはしないと思われるが。ワンチャンどこかで配信先が拡大される可能性はあるので、そこに賭けたい。

英雄王、武を極めるため転生す ~そして、世界最強の見習い騎士♀~

 今期のなろう枠にして、おじいさんが美少女に転生するTSものである。  あらすじはタイトル通りの内容なので語るまでもなく、バトルものなので戦闘シーンでどれだけ盛り上がるかがカギだろうか。主人公が銀髪でcv鬼頭明里というのはなかなか胸熱。

もののがたり

  • 監督:木村隆一
  • シリーズ構成:大知慶一郎
  • 助監督:大川貴大
  • 制作:BN Pictures

 ウルトラジャンプの漫画が原作。付喪神を使役する一族が主人公の物語である。  PV等を見るとバトルもののような雰囲気だが、あらすじを見ると「付喪神嫌いの主人公と付喪神を愛するヒロインが共同生活を始める」という同棲ラブコメのようなものになっている。おそらくは2ジャンルを同時に展開するような内容になっていくのだろうが、個人的にはヒロインが可愛いのでラブコメ多めの方が嬉しい。

老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます

  • 監督:玉田博
  • シリーズ構成:稲荷明比古
  • キャラクターデザイン:福地友樹
  • アニメーション制作:FelixFilm

 今期のなろう原作アニメにしてANiMAZiNG!!!枠の作品。異世界と現実世界を行き来できるようになった主人公が異世界で金貨を溜めるために奮闘するというコメディになっている。  異世界にある8万枚の金貨=20億円相当って冷静に考えたら隠し財産だし、貯める過程で絶対に国税局が調査に来るのでは?という疑問が設定を読んだ時点で浮かんだのだが、おそらくそういうのは抜きにして異世界で冒険する物語になる様子。PVを見た感じではテンポは良さそうなので、立ちどまって設定を考えなおす暇がないくらいには早めにストーリーが進んで欲しい。

TRIGUN STAMPEDE

  • 監督:武藤健司
  • ストーリー原案:オキシタケヒコ
  • 構成・脚本:稲本達郎 岡嶋心 上田よし久
  • 制作:オレンジ

 90年代のカルト人気漫画を原作にしたアニメ。過去にテレビ版と劇場作品が1作ずつ制作されているが、それらとは切り離された作品となるらしい。  オレンジが社を上げて取り組んでいるプロジェクトらしく、原作者を巻き込んで設定や展開の再構成も行っている。原作の知名度はあるが、現行で勢いのあるコンテンツというわけでもないので、まずは初回からの盛り上がり具合を注視したい。

異世界のんびり農家

  • 監督:倉谷 涼一
  • シリーズ構成:待田 堂子
  • アニメーション制作:ゼロジー

 今期のなろう枠。10作以上あるらしいので、枠というよりはもはや一大勢力である。  異種族ヒロインがだいぶ多めであり、監督・制作の組み合わせがつぐももと同じ。というわけでエロにだいぶ振られることが期待される。もちろん、ストーリー的に盛り上がってもらっても一向にかまわないが。

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件

  • 監督:王 麗花
  • 監修:今泉賢一
  • シリーズ構成:大知慶一郎
  • 制作:project No.9

 「なろうっぽくないなろう」枠のアニメ。異世界ではないが現実世界とは思えない夢シチュエーションで繰り広げられる恋愛ものとなっている。  美少女JKが通い妻になるというシチュエーションは最高だが、30分1クールのアニメとして成立するかは展開次第である。構成の大知氏は実績十分で信頼感あるのだが、監督について調べても出てこないのは気になるところ。おそらくは誰かの偽名なのだろうが、ググっても占い師の「王麗華」(銀河万丈の名付け親)のことしか出てこないのは気になる。

解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ

  • 監督:追崎史敏
  • 助監督:夕澄慶英
  • シリーズ構成・脚本:雨宮ひとみ
  • アニメーション制作:エンカレッジフィルム

 今期のなろう枠、追放もの。30代という年齢設定が読者層を如実に表しているようで、涙が溢れてきそうなタイトルである。  原作ものではあるが、ひさしぶりの追崎監督作品というのは注目したいところ。テレビアニメだとメルクストーリア以来5年ぶりということで、スローライフのスローぶりには期待が持てそうである。

久保さんは僕を許さない

  • 監督:古賀一臣
  • シリーズ構成・脚本:高橋悠也
  • アニメーション制作:PINEJAM

 ヒロインの名前がタイトルに入ってるタイプのラブコメ漫画原作アニメ。タイトルは「僕」と書いて「モブ」と読ませるようで、なかなかトリッキーである。  影の薄い主人公に美少女のヒロインがちょっかいをかけてくるという都合のいい妄想のような設定だが、久保さんがヒロインとして満点に近いのでだいぶ楽しみに見られそうである。

コタローは1人暮らし

 ドラマ化もされた漫画が原作のアニメ。ネトフリで配信されていたものをテレビで放送する形になっている。  「4歳児コタローが一人暮らしする様子を描く日常系」であり実際ほんわかした感じではあるのだが、設定はよく考えるとかなり闇が深い。この辺についてどのくらい踏み込むかで話の盛り上がり方が変わるだろうか。

とんでもスキルで異世界放浪メシ

 今期のなろうアニメ。転生したのにネットスーパーでものが買える上、食べるとステータスが上がるというなかなかチートな設定となっている。  いつものやつ、と思わせておいて、実はMAPPA制作というのは特筆すべきところか。  構成が横手美智子女史というのもあって、なかなか骨のある作品に仕上がる気もするのだが、はたして。

最強陰陽師異世界転生記

  • 監督:渋谷亮介
  • 総監督:長山延好
  • シリーズ構成・脚本:待田堂子
  • アニメーション制作:スタジオブラン

 今期のなろう勢の1作。数多ある転生ものの中でも筆頭に入るくらいの人気作のようである。  現世の時点で「最強の陰陽師」だった主人公が転生するということで、もはや「自分を投影して気持ちよくなる」みたいな言説では計り知れない領域に到達している。  人気原作に待田女史脚本ということでハズレはまずない安心さがある。花守ゆみりの少年ボイスによる主人公はなかなか性癖に刺さるので応援したい。

人間不信の冒険者たちが世界を救うようです

  • 監督・シリーズ構成:いまざきいつき
  • アニメーション制作:GEEKTOYS
  • アニメーション制作協力:アニメーションスタジオ・セブン

 今期のなろう枠、追放もの。濡れ衣の罪で追い出されて人間不信になった主人公が同じような境遇の人間たちとパーティを組むという、追放もの寄せ集めといった内容になっている。  俺TUEEというよりは拗らせた人間たちのコメディという雰囲気が強く、ヒロイン目つきがだいぶ悪いのは性癖に刺さるものがある。

氷属性男子とクールな同僚女子

 Twitter発の漫画が原作の、お仕事ラブコメアニメ。「氷属性」というのはただクールなだけではなく「雪女の末裔」ということで、ファンタジー要素もだいぶあるらしい。  クール属性は大好物なのだが、職場で恋愛するタイプの作品は現実と比べてしまうため見てて辛くなってしまう。ファンタジー要素で上手く中和してもらえるだろうか。

便利屋斎藤さん、異世界に行く

  • 監督:窪岡俊之
  • シリーズ構成・脚本:猪原健太
  • アニメーション制作:C2C

 今期の「なろうじゃない」異世界転生もの。便利屋が異世界で生前のスキルを発揮するという内容になっている。  転生はするが無双などは特にせず、便利屋時代のスキルで活躍して「他人から必要とされる喜びを知る」というのがメインテーマになっているらしい。PVだと心温まる話みたいな雰囲気を出しているが、異世界まで行かないと人から感謝されることすらない現実の辛さが浮き彫りになっており、心が苦しくなる。

ノケモノたちの夜

 サンデーの漫画原作アニメ。悪魔と盲目の少女が旅の中で成長する姿を描いた冒険譚となっている。  原作は全8巻で完結しており、1クールには丁度いい分量。母体がサンデーということで他の原作勢と比べるとやや宣伝は薄い印象だが、その分だけダークホースとしての爆発力は秘めていると言える。

BASTARD!!―暗黒の破壊神―

 90年代ジャンプ漫画のアニメ版。原作はファンタジーやバトルにエロを盛り込んだ漫画の先駆者としてカルト的人気を誇った作品であり、かつてはテレビには流さずOVA化されていた。今回も最初はネットフリックスでのみ配信されていたのだが、どうやらテレビ放送可能と判断されていたようである。  エロ要素が売りなのはもちろんだが、ちゃんとストーリーが面白いからこそ歴史的作品であるわけで。既に2クール分配信まで完了してるためスケジュールの心配もないので、放送停止されないかだけが懸念か。

虚構推理 Season2

 美少女探偵×怪異のミステリ、虚構推理の2クール目。1期からキャラデザは変わったが、全体的なルックスの部分に変化はない。  1期では大ネタである「鋼人七瀬」の事件+短篇で話数調整という感じだったが、今回のメインは雪女の話になるらしい。  原作である漫画版では七瀬から雪女まで割と巻数が開いているため、そこの隔たりをどう埋めるかは注目したいところ。

真・進化の実~知らないうちに勝ち組人生~

  • 総監督:奥村よしあき
  • 監督:深瀬重
  • シリーズ構成・脚本:市川十億衛門
  • アニメーション制作:HOTLINE

 誰もが歓喜した、進化の実の2クール目。1期から監督が総監督となり音楽やキャラデザも変わったが、このアニメには正直そんなの関係ないだろう。  「真」の一言が意味するものが何か上手く明かされたらスタンディングオベーション間違いなしである。

痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2

 オシャレなBGMでお馴染みの、ぼうふりの2期。想定外のルートでゲームを攻略していく、プログラマーからしたら悪夢みたいな主人公の言動は今作も健在のようである。

吸血鬼すぐ死ぬ2

  • 監督:神志那弘志
  • シリーズ構成・脚本:鷹目 利
  • 副監督:川野麻美
  • アニメーション制作:マッドハウス

 チャンピオンの看板ギャグ漫画のアニメ2期。  1期から監督や制作は変わらないのだが、構成が1期で全く関わっていないスタッフに変更されている。調べても過去の経歴等が出てこないため、誰かの偽名か複数人共同脚本用の名前かもしれないが。1期の菅原雪絵女史から変わるのが不安点となるのは間違いない。

イジらないで、長瀞さん 2nd Attack

 異世界転生の次くらいにメジャーになった「ヒロインの名前がタイトルに入ってる系ラブコメ」のアニメ2クール目。1期からキャラデザや構成・音楽は変わらないのだが、それ以外のスタッフは制作会社ごと変更されている。  1期で既にチョロインに片足つっこんでいた長瀞さんだが、果たしてメスガキヒロインとしての意地を保てるのか。2期は長瀞姉という上位互換みたいな存在が出てくるようなのでそちらメインに切り替える方向も期待したい。

ヴィンランド・サガ SEASON2

  • 監督:籔田 修平
  • シリーズ構成 / 脚本:瀬古 浩司
  • 制作:MAPPA

 北ヨーロッパ11世紀叙事詩アニメ、2クール目。メインスタッフは変わりないが、制作がWITからMAPPAに、放送局もNHKからMXに変更されている。左遷というよりは覇権強化という感じだが、見やすくなった感じはする。

神達に拾われた男2

  • 監督:柳瀬雄之
  • シリーズ構成:山田由香
  • 脚本:山田由香、岡田邦彦、萬代耕士、羽良俊馬
  • アニメーション制作:MAHO FILM

 しれっとやってきた、かみひろの2クール目。1クール目でスライム研究者兼クリーニング屋となった主人公が2号店を出していく話らしい。構成担当が1期から変更されているが、全体の雰囲気には大きく影響しないだろう。

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 深章 厄災篇

 ダンまちの4期分割2クール目。前クールで最終回のCM中に制作発表してBパートでは最悪の絶望状態まで叩き落とすというなかなか凄い引き方をしただけに、こっからどのようにして逆転していくのかは見物である。

ツルネ ―つながりの一射―

 京アニ弓道部男子アニメの2期目。テレビアニメとしては2期だが、タイトルからも見て取れるように劇場版である「はじまりの一射」の続きという立ち位置になる。  特に大きく変わったスタッフなどはないが、1期でNHK放送だったのが民間放送へ流れてきた形になっている。DMM TVが目玉コンテンツとしてひっぱってきた影響と思われるが、独占配信じゃなくて先行独占なのだから良心的である。

東京リベンジャーズ 聖夜決戦編

  • 監督:初見浩一
  • シリーズ構成:むとうやすゆき
  • アニメーション制作:ライデンフィルム

 すっかり女性の好きな作品トップ層に収まっていた、東リベのアニメ2期。原作の終わり方で色々と話題になったが、人気原作の続きものなので作品としての安定感は高いだろう。このタイミングでディズニー+の独占配信となってしまったため、予想以上に敗戦モードに突入する可能性はあるが。

文豪ストレイドッグス 第4シーズン

 まだ終わってなかった、文ストの4期目。今までもだいぶ死闘だったと思うが、敵がさらに強いうえ、策略によって探偵社が離散してしまうらしい。

魔王学院の不適合者 Ⅱ ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~

  • 総監督:大沼 心
  • 監督:田村正文
  • シリーズ構成:田中 仁
  • 制作スタジオ:SILVER LINK.

 「~~とでも思ったか?」でお馴染みのアノス様のアニメ2期。  制作体制は特に変更がなく内容的には問題なさそうだが、肝心のアノス様だけが何故か声変わりしてしまっている。完全に同じとはいかないため、序盤はなれるのに時間が必要か。

魔術士オーフェンはぐれ旅 アーバンラマ編

 オーフェンの3期目。1期目の後半くらいで既に空気だった気がするのだが、3期までこぎつけているということは底堅い人気があるのだろうか。